一寸法師の真実(前編)
雪で外出を控え、時間ができたので
絵本の読み比べをしていました。
今日の題材は「一寸法師」
昔話の絵本は、微妙に話が違っていたり
するので興味深いですよ。
おじいさんとおばあさんがお天道様に祈って
育てましたが、いつまで経っても小さいまま。
一寸法師は自ら都に出て働くことを決めます。
おじいさんおばあさんは泣く泣く見送ります。
都に着いて、とあるお屋敷で働くことになりました。
お屋敷の姫君が一寸法師を気に入り、ある日
姫のお供で清水寺に出かけました。
その帰り道、鬼に襲われますが、一寸法師が
針の刀で撃退。
鬼の落とした打出の小槌で一寸法師は大きくなり、
出世して姫と結婚し、両親を都に呼んで幸せに暮らしました。
これぞ、皆さまご存知の一寸法師かと思います。
そこでもう一冊。
大阪に子どものない夫婦がいました。
住吉の神さまにお願いしたら、間もなく
男の子が生まれました。
大切に育てましたが、男の子は小さいまま。
両親は「なさけない」とがっかりします。
一寸法師はそれを聞いて、「追い出される前に
出ていこう」と決めます。
都に出て、お屋敷で働き始めた一寸法師。
お屋敷の姫に心惹かれつつお仕えします。
鬼を撃退。打出の小槌を手に入れ、
米俵や大判小判を出します。
姫が小槌を使い「せーでろ」と言うと
一寸法師は立派な若者になりました。
その後出世して姫と結婚、両親とともに
幸せに暮らしました。
あれ?
都に出た経緯や、一寸法師が姫に好意を
もっていたこと、打出の小槌の使い方など
微妙に違います。
そこで、元々はどんな話だったんだろう?
と思い、原文の『御伽草子』を探してみました。
(長くなったので、後編へ続きます!)