10~12月☆5年生の読み聞かせ
高学年の読み聞かせは1月に1回なので、
秋~冬に使える本を選びます。
高学年ともなると、いかにも子どもっぽい
のはどうかと思うので、昔話など、話が
しっかりしているものを選ぶと失敗が
ありません。
今回はこれにしました。
『せかいいちおいしいスープ』
(マーシャ=ブラウン作 こみやゆう訳 福音館書店)
フランスの昔話を元にしています。
お腹を空かせた兵隊が、とある村にたどりつきます。
家々を回り、食べ物をもらえないか頼みますが、
どこからも断られるため、智恵を絞ります。
村人に「石でスープを作る」と宣言して火をおこし、
大なべと水を持って来させます。
村人が見守る中、最初は石を煮ていましたが、
「ここに○○があったら…おいしいスープになるのになあ」
などとうそぶいて、村人に食材をうまく持って来させます。
最後には具だくさんのおいしいスープができ、村人も
集まって宴会が始まりました。
兵隊たちが村を去る時に一言
「なあに、ちょいとあたまをつかえばいいのです」
・・・
ケチな村人たちから、上手い言葉で食べ物を出させる
兵隊たちの知恵に、「なるほど」と感心するお話です。
兵隊たちが石のスープを作り始めるときは、村人同様、
子どもたちも息をのんで見つめているのを感じます。
昔話の力を感じる絵本です。